ここでは、やってはいけないテスト自動化ツール選定法を3つご紹介します。 テスト自動化ツールの実装に至るまでには、膨大な工数・時間・コストがかかります。NGとなるツール選定法を踏まえ、導入リスクを最小限に抑えていきましょう。
ツールを選定する上での基本中の基本となりますが、必ずツールの体験版を試すようにしてください。なぜならば、いかに有名で高額なツールであったとしても、それが自社製品に最適とは限らないからです。
一般にテスト自動化ツールには体験版が用意されているので、まずは体験版をインストールしてみてください。そのうえで、自社製品の環境下での動作を確認してみましょう。
なお、体験版には利用期限があることが一般的ですが、所定の利用期限内に導入可否の結論を得られなかった場合には、ツールのベンダーに「体験版の利用延長」を直接打診してみてください。まだ結論が出ない旨を伝えれば、先方は「導入可能性がある見込客」と判断し、体験版の利用延長に応じてくれる可能性があるでしょう。
多くのテスト自動化ツールには、デモ用の専用サイトが用意されています。導入を検討する上でデモ用サイトを試してみることは良いのですが、デモ用サイトの動作のみで導入を決定することは避けましょう。なぜならば、デモ用サイトではスムーズに動作して当然だからです。
実際に導入を検討する際には、デモ用サイトの動作を鵜呑みにするのではなく、必ず自社のPCにインストールして、対象となる自社製品の環境下で試すことが大切です。自社環境で試してみると、良くも悪くも想定外の発見に至ることがあります。
すでに特定のツールを導入しているにも関わらず、追加で別のツールを導入することは、あまりおすすめできません。仮に複数のツールを導入したとしても、時間とともに、利用機会は一つのツールへと集約されていく傾向があるからです。
一つのツールに集約されてしまう背景には、主に次のような理由があります。
すでにツールを導入済みの企業において、既存のツールのみでは機能が不足する恐れがあるとの懸念から、補完的な意味で別のツールを導入する事例があるようです。
複数ツールの導入が絶対的にNGというわけではありませんが、導入に際しては、目先のリスクや不具合だけに目を向けるのではなく、長期的な視野に立って導入を検討してみましょう。その上で、どうしても追加ツールの必要性を感じた場合には、まず必要最低限のライセンス数を契約して効果を試します。試した結果、より多くのライセンスの必要性を感じた場合にのみ、本格導入を検討してみるようにしましょう。
やってはいけないテスト自動化ツールの選定法を3つご紹介しました。
テスト自動化ツールの導入には、大きな工数・時間・コストがかかります。そのため、どの企業においても導入には慎重になることでしょう。体験版を試さずに導入を決めたり、自社環境の中での動作を試さずに導入を決めたりすることは、基本的にないものと思われます。
ただし、3番目のNGとなる「複数のツールを導入する」という点については、少なからぬ企業で見られる事例かもしれません。必要性があり、かつ各ツールが十分に稼働しているならば良いのですが、逆に複数ツールの存在により業務全体が非効率になっているなら考えもの。今一度、自社の運用環境を確認してみましょう。
商品名 | Ranorex (ラノレックス) |
Autify (オーティファイ) |
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商品タイプ | パッケージ型
膨大なテスト工数を |
SaaS型
初期費用を抑えて |
対応テスト |
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実行回数 の制限 |
制限なし |
制限あり
400回/1000回/任意 ※プランにより異なる |
日本語サポート | 導入後のセミナーが充実! | ヘルプサイトが充実! |
体験版 | 14日間 | 14日間 |
※Googleで「テスト自動化ツール」と検索し上位表示されたパッケージ型、SaaS型のテスト自動化ツール21種類の中から、(1)クロスデバイス、マルチブラウザに対応し、(2)日本語のサポートがあり、(3)ノンプログラミングでシナリオ作成が可能なツールをピックアップ(2021年11月1日調査時点)。パッケージ型、SaaS型それぞれの代表商品を選出しました。
【代表商品の選出基準】
☆パッケージ型:上記の条件の通り。
☆SaaS型:上記の条件に加え、公式サイト上に導入事例がもっとも多かったツールを選出。