モバイルデバイスに対応できるテスト自動化ツール
Appiumは、モバイルデバイスを対象としたオープンソースのクロスプラットフォームテスト自動化ツールです。iOS、Android、Windowsの環境下で「ネイティブアプリ」「モバイルWebアプリ」「ハイブリッドアプリ」を自動化することが可能です。
Appiumは、テスト自体はSeleniumと同じでその対象をモバイルデバイスに変更、改善したものであり、Seleniumと下位互換性があります。そのため、Seleniumの操作に慣れている人におすすめ。また、費用を抑えてモバイルに特化したテスト自動化をしたい人にも向いています。
メンテナンスの手間を考慮すると、サポートが充実した有償ツールの方がプロジェクトが円滑に進み、トータルコストが抑えられる可能性があります。
現場にプログラミングスキルを持つ人材がいない場合や、トラブルが起きた際に誰にも相談できない環境の場合は、有償ツールの採用も検討することをおすすめします。
Appiumは、Android・iOS共に対応しており、さまざまなプログラミング言語で記述することができます。また、Seleniumとほぼ同じ書き方でテストスクリプトを作成できるため、Seleniumを使い慣れた人は学習コストを抑えることができます。
Appiumは、APIを経由してアプリを操作するため、テスト用に特別にビルドすることなく、リリース相当のものを活用してテストすることができます。また、GUIツールが使いやすく、Inspectorで操作したいパーツを確認しながらテストコードを生成することが可能です。
モバイル対応ツールなのにiOS開発言語「swift」に対応していない、Recording機能でのテストコードの作成に時間がかかるなど、テストシナリオの作成には課題があります。また、UIの変更にともなうテストシナリオの修正・編集などには、レベルの高いプログラミングスキルが必要です。
WebDriverのセッションを新規作成する際に時間がかかることがあります。10秒程度で接続が完了する場合もありますが、1~2分かかることも。また、継続し使用することにより、エラーメッセージとスタックトレースが出力されて、Appiumプロセスが落ちる可能性もあります。
無償で誰でも気軽に利用できるオープンソースのツールですが、その反面、使用方法などについては独学で身に付ける必要があります。また、公式サポートを提供していないため、トラブルシューティングなどもありません。
スクリプト作成の手間や、メンテナンスにかかる工数などを考えると、有償ツールの方がコスト削減につながる場合もあります。自社のプロジェクトに必要な性能やサポートを備えているテスト自動化ツールを選択しましょう。
商品名 | Ranorex (ラノレックス) |
Autify (オーティファイ) |
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商品タイプ | パッケージ型
膨大なテスト工数を |
SaaS型
初期費用を抑えて |
対応テスト |
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実行回数 の制限 |
制限なし |
制限あり
400回/1000回/任意 ※プランにより異なる |
日本語サポート | 導入後のセミナーが充実! | ヘルプサイトが充実! |
体験版 | 14日間 | 14日間 |
※Googleで「テスト自動化ツール」と検索し上位表示されたパッケージ型、SaaS型のテスト自動化ツール21種類の中から、(1)クロスデバイス、マルチブラウザに対応し、(2)日本語のサポートがあり、(3)ノンプログラミングでシナリオ作成が可能なツールをピックアップ(2021年11月1日調査時点)。パッケージ型、SaaS型それぞれの代表商品を選出しました。
【代表商品の選出基準】
☆パッケージ型:上記の条件の通り。
☆SaaS型:上記の条件に加え、公式サイト上に導入事例がもっとも多かったツールを選出。