テスト自動化をサクサク進めるためのWebマガジン「SAKUTES(サクテス)」 » テスト自動化の費用対効果を得るためには

テスト自動化の費用対効果を得るためには

テスト自動化の導入にはかなりの費用が掛かります。費用に見合う自動化を成功させるためには、戦略を立て、何度も見直しと修正を重ねることで、費用対効果を得られるはずです。ここでは、テスト自動化の導入方法から、費用対効果を得るために必要な情報をまとめて紹介しています。

費用対効果を得られるテストケースから自動化

高額な導入費用に見合うか導入前に十分な戦略を立てる

自動化による費用対効果は実施の回数に比例します。このため、導入当初から効果を実感できることは稀でしょう。導入をする前に、戦略を立てることが必要です。テスト自動化の導入初期コストは、想像以上に高額になることがあります。そもそも自動化を導入することが本当に妥当か、自社に見合うコストについて、協議・検討をおこないましょう。

工数が多い自動テストの手間を考え慎重に計画する

自動化は夢がありますが、課題を把握しないまま、闇雲に導入を推し進めれば、後から問題が噴出。失敗に終わってしまう可能性もあります。テスト自動化は、実は手動テストより作業工程が多くなりがち。自動化するための「細かな定義」が必要になるためです。定義されていないことは「できない」ため、テスト内容によっては、手動テストよりかなりの作業が発生するでしょう。

手動テストは、実施者が目視で確認しながら操作できますが、自動テストは、パターン化できるまで、操作のズレや、意図しない操作がないか、思考錯誤する作業が発生します。このように、一般的に自動化テストは手動テストと比べて工数がかかるでしょう。テスト自動化は目的ではなく、あくまでも「手段」。費用に見合った効果が得られるように、費用対効果を考えて、1つ1つ計画する必要があります。

費用対効果を得るための目標設定

導入には初期コストがかかるため十分な予算の確保が必要です。自動化テストの導入に初期投資をするのですから、結果を得なければ意味がありません。漠然と「効率化したい」や「自動化するぞ」といった意気込みだけでなく、定量的で実現的な短期目標と長期目標を設定しましょう。さらに、初期コストと手動テストと自動テストの作業差異を理解し、自動化のポイントを押さえ、自動化の効果を得られる期日目標を決めましょう。また、費用に対する効果が十分な結果で得られない場合には、戦略を見直すことも大切です。問題点を洗い出し、改善し、テスト自動化のやり方を見直すことも必要になります。

テストケースから自動化していく

自動化テストは、費用対効果を得やすいテストケースから進めていきましょう。いかに開発工数を短縮できるかも重要。例えば「ツール機能のみで自動化できるテストケース」や「ユーザーがよく使う機能のテストケース」、「データ駆動型のテストケース」、「テストケースのデータ作成」などが挙げられます。

開発言語を1つに絞る

開発言語は、1つに絞ることが大切です。なぜなら、開発言語が増えると、開発スキルが複数必要になり、人材探しなどにも苦労することになるからです。さらに、メンテナンスも困難になってしまいます。社内で人材を確保しやすい開発言語を採用することが無難でしょう。また、一度開発言語を決めたのであれば、途中で変えない、ことも重要。途中で開発言語を変えてしまうと、メンテナンスの負荷が高まり、工数や人材確保が後々困難になる、などの問題が発生してしまいます。

開発ルールを策定する

開発にあたって同じメンバーで運用できるとは限りません。そのためにも、異動等でメンバーに変更が起きても、同様の運用ができるように、テストスイート、テストケース、共通のスクリプトに対する概念や命名基準など、自動化ツールの使い方やルールをメンバー間で共有、体制づくりが必要です。ルールや体制づくりを整えていれば、実装したスクリプトのメンテナンスや修正が容易になり、工数削減にも繋がります。

共通スクリプトを活用

自動化導入には、スクリプトの作成が想定よりかかってしまうなど、工数超過の懸念がつきものです。工数が超過すると費用対効果も上げにくくなります。対策としては、共通スクリプトを作成し、メンバー内で活用することで、開発工数を抑えることができます。この対策では、初期投資時の工数超過の懸念を消せませんが、適切に行うことが、後々大きな利益となって返ってくることが期待できます。

開発スキルを身に付ける

有償版の自動化ツールであっても、複雑な処理をさせるのであれば、開発スキルは必要不可欠。日々少しずつでも開発スキルを身に付ける努力が求められます。開発経験がある方は、当たり前、と思うかもしれませんが、自動化導入の担当者となれば、必要とされるでしょう。

戦略を立て見直し・修正、繰り返しが大きな利益となって返ってくる

テスト自動化において、費用対効果を得るには戦略を立てることが必要不可欠。すべてのテストケースを自動化しようとせずに、まずは、費用対効果が出やすいテストケースから実装していきましょう。導入したテストケースがメンテナンスなしで、何度も実行できるようになれば、費用対効果を十分に得られるはずです。また、自動化ツールが有償版であっても、複雑な処理をさせるためには、ある程度の開発スキルは必要不可欠。日々少しずつ開発スキルを身に付けるようにしましょう。テスト自動化の成功までに、幾つもの壁はありますが、壁を乗り越えた先には大きな夢が広がっています。戦略を立て、何度も見直し、修正を続けることにより、テスト自動化は、後々大きな利益となって返ってくるはずです。

⽇本語のサポートが⼿厚い!
UIテスト自動化ツールを比較

ノンプログラミングで
⽇本語のサポートが⼿厚い

テスト⾃動化ツールを⽐較
商品名 Ranorex
(ラノレックス)
Autify
(オーティファイ)
商品タイプ パッケージ型

膨大なテスト工数を
削減したい企業向け

SaaS型

初期費用を抑えて
導入したい企業向け

対応テスト
  • デスクトップ
  • webアプリ
  • モバイルアプリ
  • デスクトップ
  • webアプリ
  • モバイルアプリ
実行回数
の制限
制限なし 制限あり

400回/1000回/任意 ※プランにより異なる

日本語サポート 導入後のセミナーが充実! ヘルプサイトが充実!
体験版 14日間 14日間

※Googleで「テスト自動化ツール」と検索し上位表示されたパッケージ型、SaaS型のテスト自動化ツール21種類の中から、(1)クロスデバイス、マルチブラウザに対応し、(2)日本語のサポートがあり、(3)ノンプログラミングでシナリオ作成が可能なツールをピックアップ(2021年11月1日調査時点)。パッケージ型、SaaS型それぞれの代表商品を選出しました。

【代表商品の選出基準】
☆パッケージ型:上記の条件の通り。
☆SaaS型:上記の条件に加え、公式サイト上に導入事例がもっとも多かったツールを選出。